幡ヶ谷療法院やすらぎ

鍼灸ではどのようにして五十肩を良くしているのでしょうか?

鍼灸には様々なやり方がありますが、おおざっぱに考えて『東洋系』と『西洋系』に分けられる、と私は思っております。

東洋系は陰陽五行説などの中医学を基に体全体を見ながら施術を行いますが、西洋系は痛い部位、悪い部位に鍼を使用して炎症を取ろうとしたり周辺の血流を良くしようとします。

東洋系と西洋系を自分なりに組み合わせて施術を行う鍼の先生も多くいます。

鍼において経穴(ツボ)というのは大変重要です。

経穴とは『経絡』という『気』と『血』の通り道(解剖学的には存在しません)の重要ポイントです。

経絡を東京の地下鉄に例えれば経穴は地下鉄の駅です。
要は経絡の重要ポイントが経穴というわけです。
地下鉄の駅にはものすごく乗降の多い急行が停まるような駅もあれば、あまり利用する人がいない駅もあります。
経穴も同じようなもので、鍼において非常に効果の高い有名な経穴もあれば、ほとんど鍼において用いられない経穴もあります。
有名な経穴としては『足三里』『合谷』などがあります。

経絡は12ありますが、ひとつひとつがつながっており結局は一本の線になっています。
そして毎日刻一刻とその線の中を気と血が体のなかをぐるぐるとめぐっている、ということのようです。

なお、『血』とは医学の血液とは必ずしも一致しません。
血液も含めますが、それ以外の体液も含むようです。

では五十肩によく使われる経穴はどれでしょうか?

  • 肩井(けんせい) 足の少陽胆経
  • 臑兪(じゅゆ) 手の太陽小腸経
  • 臂臑(ひじゅ) 手の陽明大腸経
  • 巨骨(ここつ) 手の太陽小腸経

などです。